油かすはチッソ分を多く含み、ゆっくりと効く有機肥料です。主に元肥としてオススメの肥料です。
油かすには「発酵済」、「未発酵」の2種類があります。
発酵済の油かすは基本的に固形タイプで、植物から離して用土内に埋めるだけで、元肥はもちろん追肥・寒肥として使用できます。
未発酵の油かすは固形タイプと粉末タイプがあり、植え付け前に用土に混ぜ込んでの使用が一般的です。用土の中で発酵することにより、徐々に効果を発揮します。
油かすは植物に直接効くというよりも、土中の微生物の食料のような役割を果たします。
微生物を活性化させることで土壌を改善し、植物の3大栄養素であるチッソ(N)・リン(P)・カリウム(K)を植物に吸収しやすい形に整えます。
植物が元気に育つには「3大栄養素」以外にもカルシウムやマグネシウムなどの16の必須元素が必要とされています。
油かすは、この必須元素を補う上でも役立ちます。土壌環境そのものを改善するため効果が高く、微生物の働きによって微量元素を植物に供給できます。
油かすは土壌中の有用微生物を増やし土壌を活性化させて無農薬栽培も可能にするなど、有機農業に最も重要な肥料といわれています。家庭菜園で栽培する野菜類には出来るだけ農薬は使いたくない、そんな方はこの「油かす」を活用して豊かな収穫をお楽しみください。
有機肥料は即効性の高い化成肥料とは異なり、土壌自体を時間をかけて整えます。このため、じわじわと効果を発揮するのが特長です。
市販される油かすは緩効性がほとんどで、元肥や追肥として利用するのが一般的です。油かすを適切に利用することで、安全で病気にかかりにくい植物を育てることができます。
油かすは「発酵済」と「未発酵」とでは使用方法が大きく異なります。目的に合ったものを選びましょう。
未発酵の油かすは土の表面に撒いてしまうと、異臭や不快害虫の発生原因になることがあります。また発酵済のものとは異なり、深く埋めてしまうと効果を発揮できません。
未発酵の製品は植え付け後、発酵してから効果を発揮しますが、この間に熱やガスを発生します。植物を植え付けた後に使用してしまうとこの熱やガスにより植物にダメージを与えてしまうことがあります。そのため、未発酵の油かすを使う場合は植え付け前に使用してください。
鉢やプランターの場合は、扱いやすさから「発酵済」の油かすがオススメです。