猫の祖先は、群れで生活するように進化した犬の祖先とは異なり、身を隠せる場所の多い森林の中で常に単独で狩りを行っていました。
頼れるものは自分だけ。
猫は自分ひとりの力で確実に栄養を摂り、また特定の獲物に固執せずに常に新しい食料を求める必要がありました。それが現代の猫にも引き継がれ、私たち人間には理解しがたい一風変わった様々な食の習性につながっています。
猫の消化管には、食べたものに含まれるタンパク質やアミノ酸の量を感知する仕組みがあると考えられています。そこでフードの栄養バランスが適切でないと判断されると食事を止めてしまい「食べ飽き」の原因になります。
つまり、猫は栄養バランスが悪いと飽きる、という驚きの習性があるのです。
猫が食べ飽きないためには、猫が本能的に求める栄養バランスの食事を与える事がおすすめです。 (タンパク質の割合は40~60%、脂肪の割合は15~60%、炭水化物は25%以下)
猫はある日突然それまで食べていたものとは違うものを食べたくなることがあります。これは単独狩猟で生活していた猫の祖先が、新しい食材にチャレンジしてエサ不足になっても生き残れるようにするために獲得した習性と言われています。これを「ネオフィリア」といいます。
とにかく違うものが食べたい!
突然発動するネオフィリアスイッチ、
これが食べムラの原因です。
そんな猫ちゃんのために私たちはあれやこれやと様々なフードを与えようとしがちですが、さらにネオフィリアを誘発してしまうことがあるので注意が必要です。対策として、むやみに新しい食べ物を与えず、例えば同じシリーズで異なる形状や香り、食感のものを与えるようにするのがおすすめです。
とにかく違うものを食べたがる猫ちゃんがいる一方で、常に同じフードを食べたがったり、一度嫌いになったら二度と食べなくなったりする猫ちゃんがいます。
これもまた猫の習性が大きく関わっています。
常に同じフードを好む習性は「ネオフォビア」といいます。これは、いつも食べている安全なものを食べたい、という警戒心から起こる習性です。
その逆で特定のフードを全く受け付けなくなる「食物嫌悪症」という習性もあります。これは例えば食後に嘔吐するなど、苦痛や不快といった嫌な記憶が結びついたフードを全く受け付けなくなる状態のことをさします。このようなストレス下で色々なフードをビュッフェ形式で与えると全てキライになる恐れもあるので注意が必要です。
また猫の食事の好みは、胎児期から成猫になるまでの食事経験が影響すると考えられています。子猫は母猫の摂食行動を真似るため、ほとんどの場合、離乳を終えて最初に与えられた食べ物を長期にわたって好む傾向があります。また加齢や性周期にも好みは大きく影響を受けることがあります。
猫はまず嗅覚でフードを選びます。
猫の鼻の嗅覚受容体は6500万個と言われていて、これは人間の約6倍に相当します。また脳内の匂いを感じる部分がとても発達しているため、フードの香りは猫の食欲にとって大変重要なものになります。ここで猫ちゃんにキライと判断されると、もう食べてもらえません。
次に猫はフードを口に含み、食感を楽しみます。
フードの硬さやサクサク具合といった食感は猫の好みに大いに影響します。また猫は同じフードであっても食感が異なれば違うフードと認識するほど、猫の食感はかなりの高感度と考えられています。
なおペルシャ、チンチラ、ヒマラヤンなどの品種は、フードを口に運ぶ際に舌の裏側を使って絡めとるような食べ方をするので、例えばロイヤルカナンのペルシャ・チンチラ・ヒマラヤン専用フードは舌の裏側を使って簡単に捉えられる、最適な形と大きさの粒になっています。フードを選ぶ際は、食べやすさに配慮した粒のものを選ぶようにしましょう。
次に猫は味覚を楽しみます。
猫は肉食の性質であることから旨味に敏感です。猫が「食べたい」「美味しい」と感じるかどうかは旨味に左右されます。また旨味はほかの味を増幅させる特徴もあります。
猫の消化管には食べたものに含まれるタンパク質やアミノ酸の量を感知する仕組みがあると考えられおり、最適な栄養バランスは猫の食べ飽きを防ぐことができます。
食べた後の満足感や体調の良さは、猫に良い食事経験として刷り込まれ、次の食事も積極的に摂るようになります。
「FHN ウェット センサリー」は、猫が本能的に求める最適な栄養バランス「マクロ ニュートリショナルプロファイル(MNP ※)」に調整されています。
※MNPとは「炭水化物・脂肪・タンパク質」バランスの事を指します。
ウェットフードの「FHN ウェット センサリー」で水分補給。泌尿器系の健康維持もサポートします。
どんなに栄養がいいものでも食べてくれないと始まりません。食べてくれるからこそ栄養になります。
ドライフードとウェットフードを組み合わせた食事スタイル(ミックスフィーディング)は猫のごはんタイムをより豊かにします。乗せてカレーライススタイル、混ぜてビビンバスタイル、別皿に盛って小鉢スタイル。猫の好みに合わせた与え方で猫の満足度を上げましょう。
他の子とは好みが全然違うから
相談もできないし…