アリ飼育の世界 | チャーム

アリ飼育の世界

皆さんは「アリ」と聞いてどんな姿を思い浮かべるでしょうか?
公園のすみっこで行列をなしていたり、あるいは落ちている食べ物に群がっていたりという姿を思い浮かべる人が多いかと思います。

しかし、アリが多くの時間を過ごすのは彼らの巣がある地下であり、我々が普段目にすることのない未知の生態がそこで繰り広げられているのです。

本特集ではそんなアリの地下での生態を疑似的に観察することが出来るアリの飼育についてご紹介させて頂きたいと思います。
アリの飼育は1匹の女王アリから始まります。
その女王アリから餌を運んだり卵の世話をしたりするマイナーワーカー(働きアリ)が生まれ、その後大きな頭と体が特徴ののメジャーワーカー(兵隊蟻)が生まれてコロニー内での社会が発生していきます。

今回ご紹介するアリ用品ではそんなコロニーの発達の様子を間近で観察することができます。

それぞれの部屋でそれぞれアリの行動が違うので、完成したコロニーを見ているだけでも見飽きることがありません。

また、ケース同士を通路で接続できるものが多く、小部屋を繋げて地上での狩りの様子なども観察できます。

アリの飼育用品

アリの飼育方法

1)アリの飼育は新女王1匹からの管理から始まります。女王アリ1匹のころから大きなコロニーを使用すると湿度の管理や移動などが難しくなるため、最初のワーカー(働きアリ)が生まれるまでは試験管で管理してあげましょう。試験管には最初に水(試験管の4分の1ほど)を入れて水が漏れないように綿で栓をし、その他のスペースをアリが過ごす空間にしてまた綿で栓をします。
ワーカーが生まれるまでは暗く静かなところに安置すると女王アリが安心して子育てをすることが出来ます。
種類によって異なりますが、クロオオアリ等の女王アリはワーカーが生まれるまでの間ほとんど女王アリはエサを食べませんのでエサは与えなくても大丈夫です。1週間に1回ほど注射器などで水を1~2滴入れてあげて下さい。
(女王アリ単独の時にも餌を食べる種類がいますので、飼育されるアリによって餌として砂糖水などをあげてください)
2)ワーカーが生まれて自由に歩けるようになってきたら本格的に餌をあげ始めます。
砂糖水などの蜜餌、ショウジョウバエなどの動物性のエサ、植物の種子、果物などなど・・・アリの種類によって食性が異なりますので、飼っているアリに合った餌をあげてください。(雑食のアリであればいろいろな餌をあげて食の好みを観察することが出来ます)
最初のワーカーが生まれてからしばらくの内は最初の試験管のままで大丈夫です。
また新しいワーカーが生まれて試験官が手狭になってきたらコロニーへのお引越しの時期です。
3)コロニーへのお引越しの際にはコロニーの石膏に水を吸わせます。(ケースの底に水が溜まらない程度の量にしてください)
その後試験管とコロニーを接続してアリがお引越ししてくれるのを待ちます。
コロニーへの引っ越しが完了したら餌をあげながら安置します。
その後はコロニーに狩り場を接続したり別のコロニーを接続することで、アリの巣が形成されていく様を観察することが出来ます。
※ステップ1~コロニーへの引っ越しまでの飼育は弊社で販売中のアリ導入セットをご購入いただけますとスムーズに移動などが出来ます。

終わりに

アリの生態を間近で観察すると、我々が考えている以上に社会的で複雑であるということを実感させられます。
飼育下ではアリの巣を拡張したり、与える餌を変えてみたりすることでより興味深い生態を観察することが出来ることでしょう。
常に変化をし続ける生態はお子様の自由研究やお客様個人の趣味としても非常にオススメ出来るものでございますので、ぜひこの機会にアリ飼育の世界へ興味を持っていただけましたら幸いでございます。