グッピー
- 淡水
- 海水
- 弱酸性
- 中性
- 弱アルカリ性
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- 名称
- グッピー
- 学名
- Poecilia reticulate var.
- 分類
- カダヤシ目カダヤシ科
- 別名
- ミリオンフィッシュ
- 分布
- 改良品種
- 全長
- オス最大60mm程度、メス最大70mm程度
- 飼いやすさ
- 易しい
-
熱帯魚飼育の基本が押さえられていれば、容易に飼育が可能です。
水質の悪化や低温にも強く、2~3ペアなら30cm水槽でも十分に飼育できます。
幅広い水質に適応できますが、弱酸性に傾いた水はあまり好みません。
- 初期費用
- 安い
-
飼育だけなら水槽・フィルター・ヒーターの基本3点セットがあれば、飼育可能です。
水槽サイズは小型の30cm水槽、フィルターは投げ込み式フィルター、ヒーターは26℃固定式のオートヒーターと、最も安価なランクの器具でも十分に飼育可能です。
- 混泳のしやすさ
- 混泳向き
-
基本的には温和で水質にもうるさくありません。
体長が同程度で、中性付近の水質を好む温和な魚種とであればほとんど混泳可能です。
グッピーが他の魚に危害を加えることはほぼありません。
- 水草
- 可能
-
水草との相性も抜群です。
優雅になびく水草レイアウトにグッピーを群れで泳がせると、大変美しい水景を表現できます。
水草をかじったりすることもありません。
- 水温
- 普通
-
20~28℃と比較的幅広い水温に適応が可能です。
最も調子が良いのは25℃前後で、この付近の水温に設定しておくのが理想的でしょう。
一般的な温度固定式のオートヒーターでも十分です。
- 寿命
- 短い
-
寿命は短く、1匹あたりでは1~2年程度です。
繁殖力が旺盛のため、いつの間にか稚魚が生まれていることがよくあります。
水槽内での世代交代が容易に行われるため、そういった意味では長く楽しむことのできる魚です。
グッピーについて
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熱帯魚の代名詞ともいえるとても有名な熱帯魚です。
飼育・繁殖共に非常に容易で、熱帯魚飼育の基本を学ぶために最適な種といえます。
性質の違いから、大きく分けて外国産グッピーと国産グッピーに分けられます。
それぞれの違いは以下の通りです。
【外国産グッピー】
安価でカラフル、輸入量も多く、ホームセンターなどでも見かけるグッピーです。いろいろな柄のグッピーが欲しい!という方におすすめです。
【国産グッピー】
日本の水に慣れており、丈夫で飼育しやすく色柄も美しいグッピーです。
ホームセンターなどで見かけることは少なく、専門店での入手が基本となります。
どちらも丈夫な魚ですが、それぞれが異なるグッピー特有の病気の感染源であるといわれており、国産グッピーと外国産グッピーを混ぜて飼育することは推奨できません。
グッピーの飼育方法
- 給餌
-
- 浮上性
- フレーク
1回5分程度で食べ切れる量を、1日2~3回程度に分けて与えるのが理想的です。
食べ残しが出るようであれば、網ですくい取りましょう。
- 水温
-
- 20~28℃
基本的な飼育には、飼育水槽サイズに適したヒーターが1本あれば十分です。
以下を目安にしてください。
・水温が20℃を下回る場合はヒーターが必要です。
・水温が30℃以上になる場合は冷却ファンを使用してください。
・水温が35℃以上になる場合は、クーラーも必要です。(水温が35℃以上の場合は、飼育環境の見直しをおすすめします)
- 換水
-
- 週1回
- 約50%
新しい水は水槽の水と同じ温度に合わせておき、カルキ抜きなどで塩素を中和してから入れます。
- 病気
-
- ハリ病
- グッピーエイズ
-
尾腐れ病、口ぐされ病
細菌の感染により、尾びれの先端や口の先端が溶けてしまう病気です。
購入後の移動や他魚からの攻撃により発生したスレ傷から進行してしまう場合が多いです。
網ですくう際や混泳の際には尾びれや口にダメージを与えないように注意しましょう。 -
ハリ病
尾びれを畳み、ひどくなると尾びれが『針』のようになって、体をくねらせるように泳ぐようになる病気です。
グッピーは不調の際にもひれを畳むことがありますが、ハリ病は生後1週間ほどの稚魚に特に発生が見られます。
具体的な原因は分かっていませんが、水質悪化や過密飼育で発生しやすく、細菌感染によるものとされています。 -
グッピーエイズ
1990年代に外国産グッピーやプラティの間で、グッピーエイズと呼ばれる病気が大流行し、現在でもグッピーエイズのキャリアになっています。
きちんとトリートメントした後でも、他のグッピーに感染する可能性があります。
見た目に症状が出ていなくても、水質の急変や水質の悪化が引き金になって発症することが多く、尾腐れ病、口ぐされ病、ハリ病のような細菌性の感染症に似た症状を併発し、進行が早まって全滅に至るケースも少なくありません。
特に国産グッピーと外国産グッピーを混泳させてしまうと、免疫や抗体を持っていない国産グッピーに病気が感染してしまうため、混泳は絶対に避けた方が良いでしょう。
また、国産グッピーはグッピーエイズを発症するリスクが低いとされますが、発症しないわけではありません。国産グッピーの中には外国産グッピー由来の形質を導入した品種も多く、国産グッピーの中にもグッピーエイズのキャリアになっている場合があります。
国産グッピー同士を混泳させる場合や交配などに用いる場合、しっかり様子を見て入念にトリートメントを済ませた個体同士で行うと良いでしょう。
- 特徴
-
- 強い繁殖力
グッピーは、卵ではなく稚魚を直接出産する「卵胎生」という繁殖形態をとります。
オスは尻びれが細く尖った交接器(ゴノポディウム)を持ち、メスは交尾後1カ月ほどで稚魚を産みます。メスのお腹が膨らみ、尻びれ付近の黒い部分が目立ってきたら出産が近いサインです。稚魚が親魚に食べられないよう、産卵箱を用意してあげると良いでしょう。
初産では産仔数は少ないですが、大きなメスは100匹近く稚魚を産み、1度の交尾で数回にわたり稚魚を産むことができます。稚魚は生後1カ月程度で雌雄判別ができるようになり、3カ月程度で成熟し、交配が可能になります。
水草が茂っている水槽であれば、水槽内で稚魚が育ってそのまま世代交代することもよく見られます。
グッピーの生態
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分類的には卵胎生メダカの仲間に属します。
メダカの仲間といっても、日本のメダカとは親戚関係は遠く、プラティやソードテール、モーリーなどと近い親戚になります。
尾びれが大きく、カラフルなグッピーは全て改良品種で、野生にはそのようなタイプは存在しません。野生のグッピーはオスでも尾びれが短く、体側に赤、青、緑などが少しだけ乗っている色彩になります。
原種はベネズエラに分布していますが、世界各地に移植されています。
日本でも温泉地などを中心に帰化してしまった例がいくつかあります。在来種と餌や環境をめぐって競合する可能性があることから、その影響が心配されています。
一度飼育した生体を野外に放つことは、日本の生態系に悪影響を及ぼす可能性があるため、絶対にしてはなりません。
どんな理由があっても、最後まで面倒を見る必要があります。
原種のグッピーは図のような見た目で、改良種に比べるとシンプルです。「ワイルドグッピー」と呼ばれ、あえてこのような野生型のグッピーを好んで飼育する人もいます。
寿命の項目でも触れましたが、グッピーは常に繁殖力が旺盛です。
色鮮やかで大きな尾びれを持ち、尻びれが尖るものがオス、色彩はシンプルめで尾びれが小さく、尻びれが丸みを帯びているものがメスです。
雌雄で大きく姿が異なるため、見分けるのは容易です。
グッピーは繁殖力が旺盛なので、いつの間にか稚魚が生まれていることはよくあります。 ただし、十分な隠れ家がないと、せっかく産まれても親や他の魚が食べてしまい、思うように数が殖えないことがあります。
グッピーは昼行性です。夜は底に沈んでじっとして眠っています。
ライトはあっても無くても飼育には問題ありませんが、あった方が鑑賞性は良いでしょう。
グッピー飼育セット
グッピー飼育用品の選び方
- 水槽
- 扱いやすく、美観にも優れる30cmキューブ水槽がおすすめです。
- 水槽台
- 水槽は30cmキューブ水槽専用の水槽台に設置しましょう。
- 照明
- 幅30cm水槽に適合したものを選びます。
水草を植える場合、明るさを示すlm(ルーメン値)の高いものを選ぶと良いでしょう。魚だけの場合は、安価なものでも問題ありません。
- フィルター
- 初めての方には水中フィルターがオススメです。
水中モーターで汚れを吸い込み、こしてきれいになった水をまた水槽に戻すフィルターです。専用ろ材がセット済みのため、電源を入れるだけで動作する扱いやすさが特徴です。
水槽外にフィルターがはみ出さず、水槽周りをすっきり設置できます。
- 底床
- グッピーの場合、砂利系または砂系がオススメです。
ソイルでも飼育は不可能ではありませんが、砂利系の方が失敗は少ないでしょう。
グッピー以外の魚を主役として混泳させたい場合、グッピーが主役の魚に合わせる形としてソイルを採用するのはあり得ます。
- ヒーター
- 26℃設定の、水量25L以下に対応したオートヒーターで十分です。
80W程度が目安となります。
- フード
- フレーク、顆粒どちらのタイプも食べます。 顆粒の場合、できるだけ小粒で浮上性タイプ良いでしょう。
グッピーは各社が専用飼料を販売しています。お好みのものを1種与えれば、基本的には十分です。
餌付けにも苦労することはほとんどありません。
- 水温計
- ヒーターが正常に稼働しているかどうかの動作確認に必要です。
数字の読み取りがしやすい、お好みのサイズ、デザインを選ぶと良いでしょう。
正確性を求める方には、デジタル式のタイプがオススメです。
- カルキ抜き
- 水換えの際の必需品です。
家庭の水道水には、魚に有害な塩素が含まれており、この中和のために使用します。
コンディショナー効果を付加させた製品もあります。
なお、井戸水を使用している場合、使用しなくても構いません。
- バクテリア剤
- 水槽の立ち上げを早めるろ過細菌(バクテリア)です。
水槽の立ち上げ初期に添加すると水槽の立ち上がりが早くなるといわれています。
- 水換えホース
- 水槽の水換えの際に必要なサイフォン式ホースです。
砂利の中からゴミだけを吸い出せるタイプが理想的です。1週間に1回程度、このホースを使って水槽内の汚れを吸い出します。