ネオンテトラ

アマゾン川上流域原産の小型カラシンです。古くから入門魚として愛される熱帯魚を代表するポピュラーな種です。
東南アジアで大量にブリードされ、美しい、安い、丈夫と三拍子そろった、まさに入門魚といえます。
体側に入る鮮やかな青と赤は水草水槽に良く映え、群泳させたときの美しさは熱帯魚の中でもトップクラスといえるでしょう。
飼育は容易で性質も温和で混泳にも適した種です。
とても丈夫で飼育は容易な一方、繁殖難易度は極めて高く、狙っての繁殖はほぼ不可能ともいわれています。

分類的にはカラシンの仲間に属します。
日本にカラシンの仲間の魚種は分布しておらず、主に北米・中南米・アフリカを中心に分布するグループとなります。
意外かもしれませんが、ピラニアもネオンテトラと同じカラシン科の魚であり、遠い親戚に当たります。

原種はペルーのアマゾン川上流域に生息しています。
現地ではブラックウォーター（枯葉等の堆積物から成分が染み出し、茶色に染まった水）の中に生息しているようです。
赤と青の色彩は一見とても派手で、このような色彩では外敵にすぐに見つかってしまうように思えます。
しかしこれが、ブラックウォーターの中に住んでいることで、上から襲ってくる外敵には青の反射が水面と同化して、下から襲ってくる外敵には赤の模様がブラックウォーターと同化して保護色として役に立っているのかもしれません。
熱帯魚の派手な色彩には、必ず何かしら合理的な意味があります。