カブト・クワガタムシに飼育に必要な発酵マットは、自作することができます。
未発酵マットに各種添加剤を加えてバクテリアの力で発酵させることで、幼虫の飼育に適したマットになります。
マットの消費量が多いカブトムシの幼虫はもちろん、菌糸ビンのコストがかかるクワガタムシの幼虫でも、自作した発酵マットを使用することによりコストを抑えられ経済的です。
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水を混ぜる
次に水を加えます。加水をしすぎると失敗につながりやすいので、水分は控えめにしておいたほうが良いでしょう。
マットの状態を確かめながら少しずつ加え、こちらもムラなく全体をよく混ぜていきます。
添加剤と水が均一に混ぜること重要です。
目安としては、手でマットを握った際に、やっと塊ができる程度が理想的な水分量です。
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発酵の条件
マットを発酵させるには23℃以上の温度が必要です。
コンテナや衣装ケースなどの容器に添加剤と水を加えたマットを入れ、23℃の室温で約3週間~6週間程度発酵させます。
→コンテナ各種
発酵させる際に、ケースとフタの間に新聞紙を挟むことで適度な湿度保ち、またコバエなどの侵入も防ぐことができます。
発酵が始まるとバクテリアの活動によりマットの温度が非常に高くなります。発酵が終了するまで一週間に1回ほど全体を混ぜ合わせることでムラ無く均一に発酵させます。
温度が低い場所や冬場などは、より多くの時間が必要です。
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マットを使うその前に…
マットの温度が下がり、始めは白かったマットが十分に発酵がしたことで褐色になれば発酵マットは完成です。
幼虫に使用する前に、発酵が完全に終了したことをよく確認してください。マットがまだ発熱している場合は幼虫への使用は非常に危険です。
また、マットから酢のような匂いがする場合は失敗です。マットをよく混ぜて水分を飛ばし、再度発酵させてください。
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幼虫を投入する
完成した発酵マットはカブトムシやクワガタの幼虫に使用してみましょう。
クワガタの幼虫では、ヒラタやノコギリ系、菌糸ビンの適さない種への使用に適しています。菌糸ビンが適したオオクワガタや超大型種では、発酵マットを固くビンに詰めることで、菌糸ビンで発生しやすい羽化不全を防ぐことができます。
また、近年では発酵マットの作成が技術的に進歩したこともあり、高栄養の添加剤を加えることで菌糸ビンでの飼育に引けをとらない70mm級のオオクワガタも作出されています。